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◆『バーン=ジョーンズ展』

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今日は嵐の一日でした。
雨より風が強くて アーチのバラ キャリエールがドサッと落ちそうになっています。
明日はまた脚立に乗って持ちあげなければ・・・・・台風一過で晴れてくれるかな・・・・

昨日はボランティアで兵庫県立美術館に行っていましたが 今『バーン=ジョーンズ展』が開催されています。
バーン=ジョーンズはイギリスの画家ですが 最初はウイリア・ムモリスが設立したタペストリーやタイル、ファブリックなどのインテリアの製作販売する会社 モリス商会のデザイナーでした。
そこから画家としてのキャリアを積んでいくことになるのですが 写真はバーン=ジョーンズの後半生の代表作 「眠り姫」シリーズの『いばら姫』です。

私は福音館から出版されているグリム童話 フェリクス・ホフマンの描いた「ねむり姫」が大好きで そのモチーフを作品作りに使ったこともありましたからこの絵を随分長く観ていたと思います。

ウイリア・ムモリスの眠り姫は重厚です。
全体がダークグリーンでまとめられ 淡いピンクで一重の野イバラが溢れるように咲いていて しっくり落ち着いていて本当に素敵です。
(このバラはなんだろ~・・・・ORだとは分かりますが・・・・・と いろいろ思ったり・・・)
止まったままの砂時計が描かれていて 姫が少女のまま眠り続けていることを暗示しているそうです。
このモデルはバーン=ジョーンズの愛娘マーガレットだそうですが 父親の愛情溢れる作品なんですね。

ほかにも眠り姫シリーズで 女性の衣装が違ったり 床に散ったバラが描かれていたり・・・・いろんなバージョンが展示されていました。

この作品は何度も観たいと思える 素敵な作品でした。

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                          『慈悲深き騎士』
バーン=ジョーンズ30歳に描いた初期の作品です。
「騎士道の誉れ」という物語が題材になっていて 画面に描かれた騎士は旅の途中に兄の敵に出会いますが 殺さずに許してやったことから 後に訪れた礼拝堂で木造のキリスト像が騎士の寛大さを祝福する・・・・という場面を描いています。
私はその背景に描かれた生垣のバラをまたまた見ていました。
やっぱり一重・・・・・・

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褐色の紙に描かれたデッサンが素晴らしかったです。
黒と白のチョークで描かれています。
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これもデッサンで『フィンチ』です。
黒と白のチョークにクレヨンで着色
我が家にはゴールドフィンチという小さな黄色い花が咲くスタンダードのバラがあります。
この鳥だったんだ・・・・・
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                        『運命の車輪』
バーン=ジョーンズの作品はギリシャ神話をもとにしたものが多くあります。
「トロイ物語」から生まれた作品が この『運命の車輪です』
左の大きな女性は 運命の女神フォルトゥナですが その女神が回す車輪には奴隷、王様、詩人の3人の男性が繋がれていて どんな身分の者も運命の輪からは逃れられないことを示しています。
この左の男性たちは イタリアで見たミケランジェロの彫刻に影響されて描かれたものです。

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これはエッチングですが(バーン=ジョーンズは原画を描いています)素晴らしかったです。

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                     「ピグマリオンと彫刻女神のはからい』

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                         『東方の三博士の礼拝』
絹とウールで織られたタペストりーです。
258×384cmという大きさ・・・・・こんな大きなものを織れる機械があるモリス商会もすごいな・・・・・となんだか思ってしまいました。

イエス誕生でベツレヘムにやって来た東の国の老人、壮年、青年の三世代の博士・・・・・聖書をもとにバーン=ジョーンズが母校オックスフォード大学から依頼されて原画を描いたものですが モリス商会によって織られたタペストリーはその美しさから大評判だったそうです。

私が図録から撮った写真では細部も見れないし本当に素晴らしさが伝わりませんが 実際に観るとそれはそれは素敵です。
画面下に咲いている花を観ていくだけでも面白かったです。
カサブランカ テッポウユリ デージー アイリス タマスダレやシュウメイギクのような感じの花・・・とか いろいろ繊細で艶があって凄い!・・・の一言でした。

◆『バーン=ジョーンズ展』_e0154682_0295451.jpg
また ウイリアム・モリスのファブリックの図案になっている定番のパターンが 作品のいろいろなところで見れて興味深かったです。

会場には絵画だけでなく タペストリーやバーン=ジョーンズが挿絵を手がけた書物なども展示されていて見応えがありました。

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図録の表紙も「いばら姫」・・・・

バーン=ジョーンズの絵はイタリア絵画の影響を受けて時代を経るごとに変化していきます。
そして ウイリアム・モリスとの長年の友情でバーン=ジョーンズの装飾性は培われ数多くの作品が生まれました。
ウイリアム・モリスのファブリックを知っていただけに モリスの親友だとわかりバーン=ジョーンズに親しみを感じました。

華麗な美の世界でした。



バーン=ジョーンズ展ー英国19世紀末に咲いた華ー

兵庫県立美術館にて 10月14日(日)まで開催中

*『バーン=ジョーンズ展』兵庫県立美術館・・・というネイムの入った写真は 会場出口に備えつけられているパソコンで 自分でどこへでもメールで送れるサービスを利用したものです。
家でプリントアウトできるので 私は毎回利用しています。



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by soleil-gardener | 2012-09-30 22:41 | ★美術館の展覧会 | Comments(0)
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